肩関節
皆様は「肩」という言葉から何を連想しますでしょうか?
当然、ヒトの身体の一部分、腕と身体を繋ぐ部分を想像するかと思います。
日常的にも「肩こり」という言葉を耳にしたり、「四十肩」や「五十肩」というワードも聞き覚えがあるかもしれません。
本日は、一般の方にちょっと伝わりつらい「肩関節」の構造を紹介します。
良く考えれば確かにそう、もうすでに知っているよと感じることもあるかもしれませんが、解剖学の基本的な部分を知って頂き、皆様にスポーツや日常生活で活かしていって欲しいと思います。
「肩関節」雑学①<肩関節は球関節>
身体の中に数多くある関節は形状ごとに分類され、それぞれの特徴を知っておくと、身体への理解がより一層深まります。
今回は肩関節が分類される、「球関節」をご紹介します。
肩関節は広い可動域を持っています。可動範囲は身体の関節の中でも1~2位を争う広さです。
なぜそこまで広く動くかというとその理由は、腕の骨の連結部分がまさに「球」の形をしているからです。
その「球」が肩口の肩甲骨という「お皿」に乗っているため、大きく動かすことができます。
雑学②<怪我に注意、ボール&ソケット>
良く肩関節の形状を「ボール&ソケット」と例えることがあります。
上記のように「お皿」の上に「球」が乗っているので多方面に動く半面、大きく動き過ぎてしまうことが思わぬ怪我に繋がることがあります。
肩関節においてこのソケット、いわゆる「お皿」である肩甲骨の受け口の部分の方が「球」である腕の骨、上腕骨よりも小さいということが最大のポイントです。
大きく動き過ぎてしまうことで、お皿から球がこぼれる、これをヒトの身体では「脱臼」と呼びます。
骨がそういった形状をしているため、ヒトの身体はお皿から簡単に球がこぼれないよう、腱や靱帯、筋肉といったもので周辺をカバーしています。
そういったサポートに周っている箇所が、骨に挟まれてしまい痛みが発生するものを「インピンジメント」と呼んだりもします。
ですので、そういった怪我に繋がらないよう、肩関節周辺で重要な役割を担うのが、次に紹介する「インナーマッスル」です。
雑学③<肩のインナーマッスルは超重要>
インナーマッスルという言葉は正式名称ではなく、「ローテーターカフ/回旋筋腱板」と呼ばれたりします。
これは腕の骨である上腕骨と、受け口側のお皿役になる肩甲骨を結んでいる筋肉の中で特に特徴的な4つの筋肉の総称となります。
他にも両者を繋いでいる筋肉もありますが、特にこの4つの筋肉(棘上筋/棘下筋/肩甲下筋/小円筋)がお皿から球が落ちてしまわないよう、また腕がスムーズに滑って関節の中で動くようリードをしてくれています。
それぞれの細かな特性については割愛しますが、肩関節の怪我からの復帰、そしてパフォーマンスアップをするためには、関節の中で球がお皿から落ちようとせずにスムーズに動くことが重要です。
そのため、チューブを使ったトレーニングやリハビリといった種目が、怪我からの段階的復帰の際や、正しい関節の運動を身に着けるために重宝されたりします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はざっくりとした全体観として、肩関節の形状についてご紹介しました。
センスの良いあなたなら、このことからスポーツ動作のさらなる改善や、日常生活動作として気を付けなければならないことが分かるかもしれません。
もしこの記事が好評でしたら、それぞれをもっと深掘りしたり、また他の部位の解説やエクササイズ解説なども紹介していきたいと思います。
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